屋根リフォームの豆知識

セキスイかわらUの正しいリフォーム方法を徹底解説!

ノンアスベストの瓦屋根として全国に広まったセキスイかわらU。

1970年~2007年まで長期にわたり販売されていました。

ただ、セキスイかわらUはさまざまな問題をかかえており、適切な屋根リフォームが必要です。

そこで、今回はセキスイかわらUの問題点や正しいリフォーム方法について解説していきます。

豊島区で屋根リフォームを検討している方はぜひチェックしてみてください。

 

セキスイかわらUとは?

かわらU

写真はイメージ

セキスイかわらUは積水屋根システム株式会社の代表的な商品で1970年~2007年まで販売されていた屋根材です。

カバー工法や屋根葺き替え工事などの屋根リフォーム用に作られたため、軽くて強度が高い特徴があります。

 

また、セキスイかわらUは圧型スレートと呼ばれるセメント瓦なので土でできている瓦とは異なり、カバー工法でメンテナンスできる画期的な瓦屋根として全国的に広まりました。

のちに積水屋根システムのベストセラー商品として売り出され、豊島区でも多くの住宅に使われていました。

 

セキスイかわらUの何が問題なの?

かわらU

写真はイメージ

セキスイかわらUの問題点は頑丈な作りのものと脆く劣化しやすいものが存在していることです。

発売当初のセキスイかわらUは軽さと強度の高さをアスベストの含有によって実現していました。

 

しかし、徐々にアスベストの健康被害が社会問題となり、2000年代には全面的に使用禁止となってしまいます。

積水屋根システムは1990年に従来のセキスイかわらUを改良しノンアスベスト版を開発。

このノンアスベスト版が非常に早いスパンで経年劣化や不具合を引き起こすことが問題視されているのです。

 

割れやすい

ノンアスベストのセキスイかわらUには経年劣化によって非常に割れやすくなる問題があります。

アスベストの代替としてビニロンを使用したことによって、瓦の柔軟性が失われたことが原因です。

 

柔軟性がない瓦は砕けるように細かく割れてしまいます。

1か所割れるとさまざまな所が割れてしまい、補修が追い付かなくなってしまうのです。

 

一見きれいな状態でも割れてしまうため、劣化に気付けずに放置してしまうケースも。

劣化した瓦はかなり脆く、衝撃を与えなくてもヒビが入ってしまいます。

瓦の割れ・劣化具合を点検するために業者が屋根を昇り降りすることで、さらに割れを増やしてしまうという悪循環に陥るケースが相次ぎました。

 

塗膜が剝がれやすい

もう1つの問題点は、表面の塗膜が剥げやすいことです。

塗膜が剥がれると屋根材の下地がむき出しになる白化現象を引き起こします。

塗膜の剥がれは通常の経年劣化にもみられる症状ですが、セキスイかわらUは発生までのスパンが早すぎることが問題視されました。

 

むき出しになった下地は水分を含みやすく、苔の発生・屋根材の腐食を招きます。

雨水がしみ込むことで膨張・収縮を繰り返し屋根材の割れがさらに進んでしまいます。

 

また、表面剥離も進行させ、最終的に屋根材自体がボロボロと崩れる事態になってしまうのです。

 

セキスイかわらUの正しいリフォーム方法は?

屋根リフォーム

さまざまな問題をかかえるセキスイかわらUですが、現在も豊島区を含む全国の住宅に残っています。

しかし、屋根の状態によっては早急にメンテナンスしなければならないケースも珍しくありません。

 

ただ、どのような屋根リフォームでもよいというわけではありません。

セキスイかわらUの場合、屋根塗装リフォームは基本的に行えません。

 

そのため、セキスイかわらUの屋根リフォームは屋根カバー工法または屋根葺き替え工事がおすすめです。

現在の屋根材の劣化度合に合った正しい屋根リフォーム方法を選択しましょう。

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屋根カバー工法を検討

屋根材の割れが少ない・ダメージが軽度の場合は屋根カバー工法がおすすめ。

屋根カバー工法は古い屋根の上に新しい屋根を覆う形でメンテナンスする方法なので、既存の屋根材の撤去費用がかからない特徴があります。

 

しかし、施工前に高圧洗浄を施す必要があるため、屋根自体に一定の耐久性があることが条件です。

また、過去にセキスイかわらUで屋根カバー工事をしていた場合も施工可能。

重ねたセキスイかわらUを一度撤去し、既存の古い屋根を再度新しい屋根材で覆うこともできます。

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屋根の劣化やダメージが酷い場合は古い屋根材をすべて撤去して新しい屋根に葺き替えるメンテナンスが必要です。

ノンアスベストのかわらUは劣化が早く、非常に脆い性質があります。

そのため、屋根葺き替え工事を施工することが多いでしょう。

 

セキスイかわらUがアスベストを含有しているものだった場合は除去に専門技術や細心の注意が必要とされます。

さらに、アスベストの含有量によって既存の屋根の撤去・処分費が変動することも覚えておきましょう。

※1991年以降のものはアスベスト製品ではない可能性が高いです。

 

セキスイかわらU以外の注意が必要な屋根材は?

問題の多いノンアスベストの屋根材はセキスイかわらUだけではありません。

同時期に製造されたノンアスベストのスレート屋根材であるニチハパミール・松下レサスも注意が必要な屋根材です。

 

初期のノンアスベストの屋根材はアスベストの屋根材使用が禁止されたことを受けて製造されたもの。

ノンアスベストに切り替わった当初は早急な開発が求められていたため、代替材料の耐久性試験が不十分であった可能性が高いとされています。

 

ニチハパミール

大手外壁メーカーのニチハ株式会社が製造していたパミールという屋根材。

初のノンアスベストスレート屋根材として、1996~2008年まで全国的に流通しました。

施工から10年すると深刻な不具合(屋根の剥がれ・ずれ落ち・層間剝離・釘の腐食など)が発生することが問題に。

製造元へクレームが相次ぎ、社会問題や裁判にまで発展しました。

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松下レサス

旧松下電工が製造していたノンアスベストのスレート屋根材。

アスベストの含有量を減らしたことでセメント瓦の耐久性が低くなり、割れや欠けが多く発生する脆さが問題視されました。

また耐用年数が施工から10~15年しかないこと、塗装メンテナンスを施すと逆効果になってしまうことも松下レサスの不具合として挙げられています。

 

まとめ

セキスイかわらUなどの初期のノンアスベスト屋根材は塗膜の剥がれや割れなどの問題を多く抱えています。

豊島区で初期ノンアスベスト屋根材に悩んでいる方はぜひ紹介した正しい屋根リフォーム方法を検討してみてください。

 

屋根labでは文京区や豊島区で豊富な施工実績があります。

さまざまな屋根リフォームに対応しており、現在の屋根の状態やご予算に合わせて最適な方法をご提案いたします。

 

豊島区で屋根リフォームをご検討中の方は、ぜひ屋根labへご相談ください。

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