日本の新築住宅で最も多く使用されている屋根材は、スレート屋根です。
しかし、「スレート屋根とは?」「スレート屋根に必要なメンテナンスは何だろう?」と疑問に思う方も少なくありません。
そこで、今回はスレート屋根の特徴と塗装する際の注意点について解説していきます。
豊島区でスレート屋根のメンテナンスをお考えの人はぜひ最後までお読みください。
スレート屋根とは?
スレート屋根は商品名では「コロニアル」や「カラーベスト」と呼ばれることもある屋根材です。
スレート屋根には天然スレートと化粧スレートの2種類がありますが、日本で使用されるスレート屋根はセメントと繊維状の素材を原料とした化粧スレートがほとんどです。
スレート屋根の大きな特徴は軽量で初期費用が安いこと。
そのため、新築住宅や屋根リフォームでたくさん採用されている屋根材となっています。
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スレート屋根は塗装が必要?
結論からいうとスレート屋根は定期的な塗装が必要です。
スレート屋根の原料はセメントと繊維状の素材です。
そのため、スレート屋根自体に防水性能はありません。
工場で生産される際に表面に防水塗装が施されることで、防水性能を備えているのです。
ただ、紫外線や風雨にさらされることによって塗膜がどんどん劣化していきます。
したがって、スレート屋根の防水性能を復活させるために塗装によるメンテナンスは必ず行いましょう。
なぜスレート屋根の塗装が必要なの?
スレート屋根の塗装が劣化することによって、表面の塗膜が剥がれてスレート屋根の防水性能が下がっていきます。
藻や苔、カビが発生
初期塗装によってスレート屋根には防水性能がある塗膜が作られています。
その塗膜が劣化すると主成分であるセメントが水分を吸収してしまい、スレート屋根に藻や苔、そしてカビが発生する原因となってしまうのです。
藻や苔、カビが繁殖すると雨水がため込まれてスレート屋根自体がどんどん劣化する可能性があります。
さらに、日光が当たりにくい北面の屋根は乾燥しづらく、藻や苔、カビが繁殖しやすい環境です。
したがって、北側のスレート屋根に藻や苔、カビの発生を確認したときに塗装メンテナンスを検討しましょう。
割れや変形が発生
スレート屋根の塗装が劣化すると主成分であるセメントがどんどん水分を吸収し始めます。
屋根は紫外線や風雨を浴び続けるので、スレート屋根は吸水と乾燥を繰り返して割れや変形が生じます。
特にスレート屋根を釘で固定している箇所はひび割れが発生しやすいでしょう。
さらに、そのまま劣化部分を放置しているとスレート屋根の欠けへとつながります。
もちろん、数枚程度の欠けであれば部分的な補修と塗装でメンテナンスが可能です。
しかし、全体的な欠けとなると塗装では対応できないことがほとんど。
つまり、屋根塗装ではなく、新しい屋根材を使用する屋根の葺き替えやカバー工法での工事が必要となります。
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スレート屋根の塗装の注意点は?
スレート屋根を定期的に塗装することで塗膜で保護しながら屋根材の寿命を延ばすことができます。
では、スレート屋根を塗装するときに注意したいポイントについて解説していきましょう。
下地処理が重要
スレート屋根を塗装する際には、下地処理がとても重要です。
下地処理はまず高圧洗浄機を使って汚れや藻、苔、カビなどを洗い落とす作業から始まります。
続いて「ケレン」と呼ばれる作業をします。
ケレン作業とはスレート屋根の表面に細かな傷を付けて塗料を密着しやすくする処理です。
紙やすりやサンダーといった機械を使って塗装の準備を行います。
また、ケレン作業をすることで高圧洗浄で取り切れなかったスレート屋根の汚れを落とせるのもメリットの一つ。
屋根材に割れや欠けがある場合は塗装前に破損箇所の補修が非常に重要です。
塗装できない屋根もある
スレート屋根は開発された当初、現在では健康被害によって製造・使用が全面的に禁止されている石綿(アスベスト)を原料としていました。
スレート屋根に石綿を使用できなくなったことから、各メーカーはさまざまな繊維性の素材をセメントに混ぜて開発を始めます。
こうしてノンアスベストのスレート屋根が販売されるようになりました。
しかし、石綿を含んでいないスレート屋根には耐久性に大きな不具合があったのです。
現在は製造中止になっていますが1996~2008年に販売されていたニチハパミールは使用から約10年でボロボロになりクレームや裁判で社会問題に発展しました。
このようなスレート屋根は塗装メンテナンスを行っても屋根材自体が剥がれてしまいます。
お住まいの屋根材が塗装できるかどうかも、しっかりと確認することが大切です。
まとめ
軽量で人気があるスレート屋根は日本の新築住宅や屋根リフォームで最もたくさん使用されている屋根材です。
導入費用は安いですが定期的な塗装を施すメンテナンスが必要となります。
また、既存のスレート屋根のなかには塗装では補修できない製品もあります。
豊島区で屋根リフォームをご検討中の方は、ぜひ一度屋根labへご相談ください。
屋根labでは社長自らがスレート屋根の現状に合ったメンテナンス方法をご提案させていただきます。